「巨人、大鵬、卵焼き」の言葉が、横綱大鵬には少々不満だったという。
〈巨人なんかと一緒にされちゃ困る〉と思っていた。
大鵬の納屋幸喜さんが山際淳司さんに語っている
〈裸一貫でこの世界にとびこみ、まったく一人でやってきたんだ〉
他より豊富な資金のチームと自分の強さは異質だと。
同じにおいする選手がいたパ・リーグの南海に共感していたとも言っている。
脚光の下に集まるスターたちがいて、裸一貫からはい上がる無名たちがいる。
それぞれの物語が絡み合ってこそのスポーツの世界かもしれない。
先日、世界のサッカーファンを驚かせて、あっという間に頓挫した
欧州の新サッカーリーグ構想の”敗因”も、そのあたりに関係するか
豪華な構想であったスペイン、イングランド、イタリアから、
人気も実力も世界屈指の巨大クラブを12集めた構想だ。
米金融大手がこれまた驚くような額を出資すると報じられている
豪華なカードが増える半面、弱小やたたき上げの夢の躍進は難しくなった。
数多くのファンが反対の声を上げた。ジョンソン英首相が批判し、
欧州政界にも波紋が及んだ。構想から、雪崩を打ったような離脱が起きている
スター、たたき上げ、夢に挑戦するだけで終わるかもしれない存在。
それらがあってこその世界だと騒動は語っているようだ
※引用元 春秋春秋より