日経平均株価3万円回復!株価を上昇させた3つの要因と今後の見通しを解説

あれよあれよという間に日経平均株価が3万円を回復しました。
ついこの間一時2万7000円を割り込んだ場面がありましたから、
急速な上昇に驚かれている方も多いのではないでしょうか。
なぜこのように急速に日本株は上昇したのでしょうか?
筆者は3つの要因があると考えています。
政治の先行き不透明感を後退させた菅総理
1つ目の要因は、菅義偉総理大臣が次期自民党総裁選に立候補しない、
つまり総理大臣を続けない意思を表明したことです。
新型コロナウイルスの感染者が急速に増加するなか現政権に対する批判は高まり、
政権支持率は大きく低下して発足後の最低を更新していました。
こうしたなかで菅総理が自民党総裁選に勝利し、
総理大臣を続けて秋の総選挙に臨めば、
自民党が大きく議席数を減らすではないかとの観測がありました。
マーケットは「不透明な状況」を最も嫌います。
もし自民党が衆議院選挙に敗北して与党が過半数を握れない状況になれば、
政治が不安定化しどのような事態が起きるか不透明となり、
新政権がどのような政策を行うか見通しづらくなります。
日本市場は2012年末に誕生した第2次安倍政権以降に株価が大きく上昇してきました。
様々な評価がありますが、
筆者はアベノミクスの3本の矢として掲げられた「大規模な金融緩和」
「機動的な財政支出」「成長戦略」が投資家から一定の評価を受け、
中でも第1の矢である「大規模な金融緩和」がある程度日本経済を持ち直させたことにあると考えています。
もし政権与党が選挙に敗北することになれば、
そういった経済政策の枠組みが揺らぐ可能性がありました。
ところが菅総理が総裁選不出馬という決断をしたことで、
衆議院選挙は新たな自民党総裁で臨むことになり、
選挙は水物で確かなことは言えないとはいえ、
従前と比較すると与党が勝利する可能性が高まったとみられます。
また新総裁が財政支出などの新たな景気刺激策を打ち出す可能性もあるかもしれません。
これらの政治的な不透明感の後退が日本株の上昇を後押ししていると考えられます。
※引用元 MONEY PLUSより